Recommend Tracks/Black Contemporary.Funk7


Cold Blood/『First Taste Of Sin』

 Tower Of Powerと並び称される、ベイエリアが生み出した名ファンク・バンド。このアルバムは72年に出された3枚目。全作品の中でも最高傑作に位置する、言ってみれば彼ら版、 『Back To Oakland』みたいなものだ。<Visions>に於けるLydia Penceの熱いヴォーカルと、白熱した演奏ぶりは勿論ベスト・カット。<Down To The Bone>では、Max Haskett(後にRubicon)とのヴォーカルの掛け合いが、最高潮の迫力を生みだす。<Valdez In The Country>は,後にプロデュースを担当したDonny Hathawayの、『Extension Of A Man』でも取り上げられる都会派インスト。『Free Soul River』に収録された。
ちなみにGeorge Bensonが『In Flight』でカヴァーしているので、そちらも推したい。
The Voices Of East Harlem/『Right On Be Free』

 『Suburbia Suite』に掲載されて以来、すっかり高値の花となってしまった、ゴスペル・ファンキー・ソウルの名作。但し後のJust Sunshine時代に比べると、内容的にはまだまだ荒削り。Free Soulを期待すると肩透かしを食うかも。それでもピュアでかつ熱いコーラス/ハーモニーを展開する姿勢には、やはり心が熱くなる。有名曲<For What It's Worth>のカヴァーが聴き所。<Simple Song Of Freedom>は『Free Soul River』にも収録された。『天使にラブソング』のサントラが好きな方ならば、こちらの方を推薦。
Bernard Edwards/『Glad To Be Here』

 Chicのベーシストとして、そしてPower Station等の敏腕プロデューサーとしても有名な彼の、ワン・アンド・オンリー(合掌)のソロ。しかし攻撃的なベースは控えめで(数曲ではシンセ・ベースも)、曲の方も83年代らしく打ち込みも随所で聴かれる。しかしいずれもグループ時代の延長線上にあるモノであり、そこが同時期のNile Rodgersがソロ『Adventures In Land Of The Good Groove』で示した、反Chic的ニューウェイヴ路線とは種を異にしている。そのNileもタイトル・ソングと<Joy Of Life>に参加(前者にはTony Thompsonも)。またJocelyn Brownのヴォーカルも一つの聴き所である。
Syreeta & G.C.Cameron

 G.C.Cameronと言えば、Spinnersの<It's A Shame>のヴォーカルを担当した事で知られているヒト。本来ならば74年の『Love Songs & Other Tragedies』か、77年の『You're What's Missing In My Life』あたりのCD化が望ましい所だが、デュエット相手のSyreetaのフリーソウル人気を反映してか、この作品が登場となった。ドリーミーなディスコと言った感じの<You Need A Change>や、ミディアム・フロウの<I'll Try Love Again>、Leon Wareが好みそうな<Station Break For Love>等、実はこれも隠れた名盤である。
 ちなみにクレジットは曲個々として記載されてないが、タイトル・ソングで聴かれる長尺ギターソロは、Jay Graydonによるものであろう。独特のフレージングが結構決まっており、隠れた名演と言えそうだ。
Lenny Williams/『same』

 Tower Of Powerのヴォーカリストとして(しかも『Back To Oakland』等の、あの黄金期!)、数多くの名唱を残してきた彼が、74年にEugene McDanielsのプロデュースで発表した初のソロ。歌の説得力はグループ時代から定評があったが、このアルバムではバックの演奏に抑制を利かせる事により、歌そのものをクローズ・アップする事に成功している。<Compared To What>はBrianAugerのカヴァーでも知られる、Eugene作のスタンダード。<Sometimes Love>は最初は地味な印象だが、何度と耳にする度に、じわじわと魅力が引き出されるバラードだ。<Keep On Keeping On>は一見メロウだが、アレンジを変えればグループでも使えそうな、スリリングな展開も随所に。
Margie Joseph/『Feeling My Way』

 ブラコンと言うよりはレディ・ソウルと表現した方がしっくりくる本格派。マイナーながら良い作品のCD化が実現だ。プロデュースを担当しているのはJohnny Bristol。しかも彼自身も『Bristol's Cream』という一大傑作を放った時期でもあるので、漲る創作意欲はここでも良い形で反映され、絶品の作品を生みだした。一曲目の<I Feel His Love Getting Stronger>から、彼独特のメロウな雰囲気が満喫出来る。続く<Come On Back To Me Lover>はアルバム中のベスト・カット。他も勿論佳曲揃いでアルバムとしても推薦だ。ちなみに<Love Takes Tears>は後にReal Thingがカヴァーしている。
The Isley Brothers/『Masterpiece』

 Isleyと言えばT-Neck時代と相場は決まっている。特に最近ではフリーソウル絡みで、<Work To Do>や<Love The One You're With>等、フォーキーな部分にも注目が集まっている。その現状から考えると、85年に出たこの作品は明らかに立場が悪い。しかも兄弟間に亀裂が走っていた時期に当たり、演奏を担当していた3人は離脱しているので、制作時期も最悪だ。しかしそんな悪条件を補ったのは、抜群の内容の良さだ。<Colder Are My Nights>以外は全てミディアム/バラードで占められており、Stevie Wonderで有名な<Stay Gold>や、Phil Collinsの1stに収められていた<If Leaving Me Is Easy>の秀逸なる解釈。そして<May I>、<My Best Was Good Enough>、<Come To Me>、<Release Your Love>の名曲4連発は、珠玉と呼ぶに相応しい完成度だ。
Eugene Record/『The Eugene Record』

 Eugene Record(友人のレコード...しゃれてる場合ぢゃないか)。Chi-Litesとして<Oh Girl>や<Have You Seen Her>等のヒットを放ってきた彼が、グループとは違ったコンセプトで77年に完成させたのがこの作品。魅惑のメロディを軽快なビートに乗せて展開する<Overdose Of Joy>は、何度聴いても色褪せない最高の名曲。『Free Soul Garden』を筆頭に、数々のコンピにも登場する機会も多い。またミディアム・フロウの<Here Comes The Sun>(Beatlesとは同名異曲)に於ける、ブラコンを先取りしたお洒落感覚も実に心地良い。
Debra Laws/『Very Special』

 Free Soul〜クラブ・シーンの人気盤である、Debra Lawsの81年作。人気曲でもあるタイトル・ソングを筆頭に、Brandyeのヴァージョンが『Free Soul Travel』に収録された<How Long>、強烈なビート・アタックに絡む都会派感覚が、80年代初頭のブラコン最良期の勢いを伝えてくれる<On My Own>等々、クラブ云々を抜きにしても、最高の内容を誇る作品だ。
ちなみにLaws Familyは現在クラブ・シーンで話題曲を放っており、Hubertの<Family>、Ronnieの<Always There>、Eloiseの<Ain't It Good Feeling Good>は、今や定番である。
Fred Parris And The Satins/『same』

 リリースは82年。正にクリスタルな時期だが、今まで全く話題に上る事がなかった為に、その存在すら忘れ去られていた作品である。<Memories Of Days Gone By>(50年代ドゥ・アップのカヴァー・メドレー)が当時ディスコでヒットしていたらしいが、記憶に無し。Free Soulの流れで再評価されているという話も聞いたことがない。しかし...しかし...1曲だが、失禁モノのミディアム・フロウが収録されているので、ここで紹介。<Let Me Be The Last Time>は、Boz Scaggsの<Jojo>のあのノリを見事に再現した、大絶賛に値する名曲。この曲の為に購入しても決して損はナシ。また<I'll Be Seeing You>も、意外とお洒落で聴かせるナンバーだ。

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五線譜2

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