Recommend Tracks/Black Contemporary.Funk4

Silver Convention/『Get Up And Boogie』

 ユーロ・ビートの元祖とも言われている、76年に一世を風靡したミュンヘン・ディスコモノ。タイトル・ソングは当時、浜崎あゆみの如くヒットしていた(爆)ダンス・ナンバーだが、実は他の曲の方が聴き所満載。白眉は美麗な<You've Got What It Takes>。フリーソウル系との相性が抜群のナイスなナンバーだ。ややアレンジが古くさいながらも、サビのメロディが耳について離れない程に秀逸を極めている<Old Wine In New Bottles>もフェイバリット。<Thank You Mr.D.J>はこの手のグループにしては、意外に聴かせるバラード。そしてストリングスの使い方が印象に残る<San Francisco Hustle>も、忘れてはならない逸品だ。
 ちなみに日本盤と米盤とはジャケットが異なっているが(写真は日本盤)、米盤はタイトル・ソングがロング・ヴァージョンで収録されている。 
Diana Ross/『Why Do Fools Fall In Love』

 数えるのがヤな位アルバムを出しているヒト。最高傑作は多分Chicがプロデュースした『Diana』あたりになるのであろうが、個人的に良く聴いているのはこの作品。その訳はミディアム・フロウの<Think I'm In Love>の出来の良さにある。メロディ進行、楽曲のアレンジ等々、全てに於いて彼女の全楽曲の最高峰と言える程に秀逸である。76年の大ヒット<Love Hangover>を彷彿とさせる<Sweet Surrender>も聞き逃せない逸品。ディスコ・ビートを使いながらもソフト&メロウ(死語?)的な感触が心地よい、<It's Never Too Late>も長年のフェイバリット。当時ヒットした<Mirror Mirror>でギターを決めているのは、あのMichael“Maniac”Sembelloである。
Peaches & Herb/『2hot!』

 ラヴ・ソング・クラシック<Reunited>、ディスコ・クラシック<Shake Your Groove Thing>、とかくこの2曲のみで語られがちだが、実は他にも聴き所あり。このアルバムの隠れたベスト・トラックは<The Stars Of My Life>。幻想性に富んだメロディは勿論の事、夢見心地なビートに絡むフルートが、最高の雰囲気を醸し出してくれる一品。そしてバラードの<Four's A Traffic Jam>は、哀愁度及び郷愁度に於いては<Reunited>よりも数段上。透明感溢れるヴォーカルの掛け合いは、聴いているこちらにまで切なさが如実に伝わって来る。
Pointer Sisters/『Special Things』

 数多くの名曲、名盤を生み出しているグループ。サバービア誌に掲載された77年の『Having A Party』が何かと話題だが、個人的に推薦したいのはこちらの方。80年に出たという事実から想像できるように、内容はコンテンポラリー純度200%。たたみかける様な迫力に都会派サウンドが煌めきを魅せる<Could I Be Dreaming>。どこかMichael McDonald的な要素を感じさせる<He's So Shy>は、当時全米3位を記録した大ヒット。Bacharach/Sager/Allenによる鉄壁のミディアム・フロウ<The Love Too Good To Last>は翌年Phyllis Hymanも取り上げる名曲。そして極めつけは<Here Is Where Your Love Belongs>。あのJaye P Morganもカヴァーした最高のナンバー。オリジナルはDavid Fosterが絡んだ、The Sons Of Champlinの『A Circle Filled With Love』に収録。
Pointer Sisters/『Black And White』

 前アルバムとほぼ同路線で81年夏に発表されたのがこの作品。<Slow Hand>は<He's〜>をもう少しムード歌謡に近づけた様なメロディアス・ミディアムで、全米は勿論の事、日本でも好評を博した。他にも名曲揃いで、<Sweet Lover Man>はSharon Reddの曲を取り上げたモノ(オリジナルは『Free Soul Graffiti』に収録)。<Someday Will Be Together>は、Diana Ross&The Supremesとは勿論同名異曲。こちらも哀愁味タップリのメロディが光るミディアム・フロウ。同タイプの<Got To Find Love>は翌年、作者のDavid Lasleyの初ソロでセルフ・カヴァーされた。そして白眉は<We're Gonna Make It>。作曲、アレンジ及びKeyは何とDavid Foster!。Airplayファン必聴のエキサイティングなナンバーだ。
Esther Williams/『Inside Of Me』

 『Suburban』にも掲載され、今や大ネタとして市民権を獲得した<Last Night Change At All>。しかしアルバム全体の完成度は。こちらの方が圧倒的に高い。タイトル・ソングは現在再評価が著しいミディアム・フロウ。メロディ、アレンジ共に眩しい程の輝きを発している。同曲をもう少し真夜中の雰囲気に近づけた<Ready For Love>や、軽快なリズムにポップなメロディを弾ませた<Who Said It Was Wrong>あたりも注目。ちなみにModulationsの発展型ファンク・バンドのWaldoやSharon Reddの1st、Evelyn Kingの『I'm In Love』中の2曲等のプロデュースで知られている敏腕チーム、Willie Lester&Rodney Brownが参加しているものの、彼らが手掛けたナンバーはやや平凡なのが残念な所。
Jermaine Jackson/『Jermaine』

 Stevie Wonderをプロデューサーに迎えた一大傑作、『Let's Get Serious』に続く作品。セルフ・プロデュースであるが、Stevieの手法を骨肉として消化した事により、自らの音楽性も革命的躍進を遂げたので、アルバムの出来も前作と比較して何ら遜色はない。<You Like Me Don't You>は長年のフェイバリット・ソング。数あるミディアム・フロウの中でも屈指の傑作と言える出来を誇っており、彼の全ての楽曲の頂点と言っても過言ではない。当時、東京音楽祭(もしくは世界歌謡祭)で賞を受賞した珠玉のバラード、<First You Laugh Then You Cry>に於ける歌唱は、聴く者全ての魂に着実に訴えかける説得力に満ち溢れている。他にも70年代ポップス的な雰囲気を伝える<I Miss You So>や、どこか自由な開放感漂う<All Because Of You>等も良い。
Windjammer/『same』

 Surfin' Funk。勝手に名付けて大変申し訳ないのだが、彼らのサウンドは夏に相応しい、爽快感に満ち溢れたモノである。残したアルバムは3枚とも高品質であるが、傑作はやはりこの1stに尽きる。疾走感に溢れた<You've Got Me Dancing>は、かの山下達郎もフェイバリット・ソングに挙げていた程の出来映えを誇る逸品だ。Con Funk Shunあたりを意識した<I've Had It>や<End Of Summer>も軽快で良い。ミディアムは<I'll Always Love You>が白眉。82年というクリスタルな時代背景があったからこそ生まれた傑作である。

The Space Cadets/『same』

 90年代前半までは圧倒的に再評価されていたP-Funkだが、フリーソウル・ブームが完全に向かい風となってしまい、今では値崩れ安売り状態。しかしこの作品はフロア人気曲<I Might Be Crazy>を含んでいるので、再び市民権(爆)を獲得しているようだ。同曲はP-Funkとは思えぬ程に爽やか系のダンス・ナンバー。もう1曲<I Love What You're Doing To Me>も、意外なほどにメロウでストレートなミディアム・フロウ。他はお約束の路線だが、こちらは逆に物足りない出来だ。
Jesse Rae/『The Thistle』

 そのSpace Cadetsに参加していたスコットランド人が、87年に発表したアルバム。プロデュースを担当したのは、あのRoger Troutman(頭に“故”は付けたくない!...切望)。したがって彼のソロやZappと寸分変わらぬ音が飛び出して来るので、その手のファンは大絶賛モノの内容である。ミディアムの<That Kind O'Girl>やニューウェイブを意識した<Hou-Di-Ni>などは、同年に発表されるRoger自身の大ヒットアルバム、『Unlimited!』を先取りしている感もあったりして興味深い。個人的推薦曲は<Don't Give Up>。収録曲中最もメロディの美しいミディアム・バラードで、サビの高揚感溢れる展開が大きな聴き所である。P-Funk本家からBernie WorrellやMichael Hamptonが参加している他、Onnie McIntyreやSteve Ferroneの名も確認出来るので、1枚のアルバムでZapp+P-Funk+AWBの選抜メンバーの白熱のプレイが堪能出来るのだ。何とも凄い作品である。

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五線譜2

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