Recommend Tracks/AOR Pops4

Bruce Johnston/『Going Public』

 素晴らしい。一生かけて愛し続ける価値のある、珠玉の名盤だ。
Brian Wilsonの代役として、Beach Boysに多大なる貢献をしてきた彼が、77年に発表したのがこのソロ(通算3枚目)。<Pipeline>のディスコ解釈は荒んだモノだが、他は土下座モノの名曲が勢揃いだ。<I Write The Songs>は、Barry Manilowの歌唱によって有名になったナンバーだが、こちらの方が切なさが盛り沢山だ。<Deirdre>はBeach Boysのアルバムで発表された曲のセルフ・カヴァー。Light Mellowなアレンジは、クラブでも映える事間違いナシ!。<Thank You Baby>、<Won't Somebody Dance With Me>、<Disney Girls>(グループ時代のカヴァー)、<Don't Be Scared>のミディアム・フロウ4連発には、身も心も委ねてしまいそうデス。
John Miles/『Miles High』

 AOR一大傑作『Play On』を始め、『Rebel』『Zaragon』等々、注目に値する作品を何枚も発表している、ロック界の隠れた逸材。このアルバムは81年発表の通算6枚目。しかし内容は単調なロックばかりで、多くの名盤群と比較すると、あまりに立場が悪い。それなのに何故ここで取り上げるかというと、1曲の破壊力があまりに壮絶だから。その曲<Closer To You>は、ラテンとブラジルを巧みに消化した、ちょいとエキゾチックなメロウ・グルーヴ。体を揺さぶるビートは勿論、高揚感溢れるメロディも、聴く人間の心に確実に訴えかけるものだ。ラテン・ジャズ系との相性も抜群なので、クラブ・プレイにもお薦め。
Labamba/『Out Of The Blue』

 名前から想像するとラテン系かとも思われるが、詳細は一切不明。一体何者?と言った感じの作品だが、内容はなかなかのモノだ。79年という時代の割には、ディスコ色は皆無。ややイナたいながらも、コンテンポラリー指数の高いミディアム・フロウが立ち並ぶ。AOR直球ストレートの<Never Gonna Fall>の出来が圧倒的だ。シャッフル・ビートを駆使したポップな<Jazz Dog>も良い。Jazzyな雰囲気が満喫できる、<Straight Shooter>あたりも聞き逃せない。フュージョン崩れのインストもあったりするのだが、それもマイナー故の個性か?。
Marie Osmond/『This Is The Way That I Feel』

 70年代に一世を風靡したアイドル・グループOsmonds。最近ではクラブ・シーンを中心に再び人気を盛り返している様だが、彼女はOsmonds Familyの紅一点として、当時物凄い人気を博していたものだ。Donny Osmondとのデュエット作も何枚か出ているが、これは女の子ちゃん(爆)から大人のシンガーへとイメージ・チェンジを謀った、77年の秀作。長年のフェイバリットであるタイトル・ソングは、今までの彼女のイメージからは想像も付かない様なミディアム・フロウ。哀愁感漂うメロディ進行も、聴き手の細胞にまで確実に届く。
Samantha Sang/『Emotion』

 『AOR Light Mellow』でも『Suburbia 2000』でも無視されてしまったが、内容は掲載アルバムと比較しても何ら遜色はない。Bee GeesのBarry Gibb絡みで当時ヒットした<Emotion>は、ミディアム・フロウの名曲としても名高いが、本当の真価はNick DeCaro制作の曲にある。Bee Geesのマイナー・ヒットを取り上げた<Charade>は、洗練という新たな命が吹き込まれ、アルバム中のベスト・カットとなった。<Change Of Heart>は半年後に、作者のEric Carmenのヒットとして名声を轟かすことになる。心地よいビートが春の訪れを優しく奏でる<But If She Moves You>や、フルートを交えたアレンジが華やかな、ミディアム・フロウ<I Don't Wanna Go>も秀逸。そして哀愁感漂うバラードの<When Love Is Gone>は、繊細な旋律が聴き手の感情を大きく揺さぶる。
Hamilton Joe Frank & Reynolds/『Fallin'In Love』

 レコード・コレクターズのAOR特集では、この後の『Love And Conversation』が取り上げられていたが、個人的にはこちらを推したい。どことなくSilvettiの<Spring Rain>を彷彿とさせる<Winners And Losers>は、美麗なピアノを中心に最上級のメロディとストリングスが絡む、圧倒的な16ビートナンバー。長年のフェイバリットであり、DJでも数回に渡って流している程に思い入れが強い。<Bad Man>はもう少しビートを強めたダンサブル&ソウルフルなナンバー。ややヴォーカルが荒いものの、ドラマティックな雰囲気は十分に伝わる。勿論ヒットしたメロウ・クラシックのタイトル・ソングや、狂おしいまでの切なさに満ち溢れたバラードの<Only Love>と<Love Is>は、是非ともお聴き逃しなく。
Dusty Springfield/『Living Without Your Love』

 イギリスが生み出した最高のブルー・アイド・ソウル・シンガー。最高傑作はやはり『In Memphis』になるのであろうが、79年に出た本作も仲々の仕上がり。現在一部で何かと話題のEvie Sands作の<You Can Do It>は、重めのミディアム・テンポに乗る彼女のヴォーカルが何ともソウルフル。ミディアムの名曲<Dream On>や、Carol Bayer Sagerの名バラード<I'm Coming Home Again>、Anne Murrayの歌でヒットした<I Just Fall In Love Again>(アレンジがちょいDavid Foster的)等、聴き所は多数。そして極めつけは、Jaye P Morganの歌唱で一気に名曲の仲間入りを果たした<Closet Man>。ややこちらの方がサウダージ度は上かも?。
 ちなみにプロデューサーのDavid Wolfert及び、Entertainment Companyのクレジットは品質保証のマーク。覚えておくとレコード・ハントの時に絶対に役に立つ事は絶対に間違いナシ!。
Yvonne Eliman/『Yvonne』

 あの『Saturday Night Fever』のサントラ挿入曲、<If I Can't Have You>で有名なヒト。その前はEric Claptonと行動を共にしたり(彼の<I Shot The Sheriff>で印象的なヴォーカルを担当していたのが彼女)、<Love Me>と<Hello Stranger>(Barbara Lewisのソウル・ヒットのカヴァー)の2大ヒットを生み出した傑作『Love Me』を76年に発表している。このアルバムは通算6枚目。プロデュースはSteve Barri。Michael Omartianがアレンジに絡み、Jeff Porcaro等注目のミュージシャンも随所で的を得たプレイを披露。ディスコティークなMellow Grooveナンバー<Love Pains>が絶品!
Lorna Wright/『Circle Of Love』

 何者かは不勉強なので分からず。聴いた感じではElkie Brooks、Rory Block、Evie Sands、Nancy Shanxあたりと同路線。参加ミュージシャンには御本家Larry Carltonを始め、David FosterとJay Graydonの名もある。<I'm Gonna Love You Tonight>、<Get A Little Crazy>、<You Have Me>の3曲で2人は共演。しかしAirplayを期待すると絶望の極限に陥る。それでも<I'm〜>で御本家のソロを交えて3者が共演したり、<You〜>でJayが短いながらもピリッとしたソロを展開したりと、聴き所もそれなりに。ベスト・トラックは<What's Gonna Happen?>。Madelene Bellの<That's What Friends Are For>と相性抜群の、ブラジリアン・テイストも少し感じられる粋なダンス・ナンバーだ。
Seals And Crofts/『Takin' It Easy』

 伝統のカントリー/フォーク・ミュージックを下敷きにしながらも、ソウルやジャズのエッセンスをふんだんに取り入れ、既成の音楽スタイルにこだわらない幅広さで大きな人気を獲得した、70年代を代表するデュオ・チーム。Isley BrosやStylusのカヴァーで知られる<Summer Breeze>や、AORのはしりの一つと個人的に断言させて頂く<Diamond Girl>等、名曲は数知れず。そしてここでは<You're The Love>という絶品のナンバーが聴き所。2ステップ・ビートにストリングスをふんだんに絡めたアレンジ。正にFree Soulブームに焦点を合わせたと言っても過言ではない、秀逸な出来映えを誇る最高の楽曲だ。

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五線譜2

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