Recommend Tracks/AOR.Pops2

Jorge Santana/『same』

 何と言ってもこのジャケット!これだけで抜けます(ひんしゅく...)。もとい。Carlos Santanaの弟と言うよりは、<Nena>のヒットで有名なMaloのバンマス。そんな彼の78年の初ソロ。これはアルバム通して、奇跡と言える位の完成度を誇る内容。21世紀に伝えるべき<Sandy>は、聴いて良し使って良しの問答無用の圧倒的な名曲。<Love You Love You>は一聴しただけでは単なるディスコだけど、その奥底に潜むアダルトでクリスタルな感覚は、他の頭悪い系とは億線も兆線も画すスマートな感触。身も心も虜になること受け合い!翌年の2ndもAlan Toussaint制作のなかなかの好盤。
Chris Christian/『With Your Love』

 CCMのプロデューサーとして、その筋では崇拝されている凄いヒト。代表作はやはり81年の『Chris Christian』(邦題は『出逢い』)に尽きるが、今のクラブ系AORを好むヒトには、こちらを強力推薦。アルバム中ベスト・カットと言えるのが<Fine Love>。フォーキーとソウルとシティ派の音がバランス良くまとまった逸品。メロディの高揚感が最高潮に達した時に出てくる、情熱的なアコギ・ソロは失禁モノ!同タイプのタイトル・ソングも申し分ナシ。ディスコを大胆に取り入れた<Already Livin'In Heaven>はかなり異色の曲だが、彼の手にかかると都会派のイケてる音になる手腕は流石といった所。個人的には彼のNo2アルバムに推したい内容だ。
Andy Gibb/『Shadow Dancing』

 いわゆる頭悪い系の代表格とされている70年代後半のDisco-Eraだが、やはりBee Gees絡みは一味違う。1stからも2曲全米No1ヒットが生まれたが、アルバム全体ではやはりこの作品が一番の出来。当時、宇多田ヒカル並に大ヒットとなったタイトル・ソングもさることながら、他の曲が素晴らしい。<Why>はシングル・カットにならなかったのが不思議な位に、ヒット・ポテンシャルの高いナンバー。<An Everlasting Love>もAORとDiscoがいい形で消化を果たした、ダンサブルな逸品。他にも最強のミディアム・フロウ<Good Feeling>を筆頭に、<(Our Love)Don't Throw It All The Way>、<Melody>等、バラードも申し分ナシ!Air-Grooveな雰囲気がとことん満喫出来る傑作だ。
Guess Who/『Canned Wheat』

 The Beatlesに対するカナダからの解答とも言うべきグループ。<American Woman>や<No Time>なんかは、今やロック・クラシックの仲間入り。これはRCAに移籍しての2枚目。内容は普通のロックだが、Free Soul的に見て、どうしても聴き逃せない曲が1つ。その曲<Undun>は、メロウなギターとフルートが効果的に入った、最高にお洒落な逸品(と言っても発表は69年なので、そんなに期待しないでネ)。前述の<No Time>もロング・ヴァージョンで収録されているが、あまりお薦め出来る代物ではない。同曲に関しては次作の『American Woman』のエディット・ヴァージョンの方が何倍も素晴らしい。
 尚、『Free Soul Walk』に収録されていたThe Shirellesの<No Suger Tonight>は、彼らがオリジナルだ。
Maureen McGovern/『same』

 <The Morning After(ポセイドン・アドベンチャーでしたよね)>や、<タワーリング・インフェルノ愛のテーマ(原題忘れた...謝)>等、パニック映画絡みでヒットを放っているヒト。ここでは<Can You Read My Mind(ロイスの恋...スーパーマンより)>が収録されている。が、それすら圧倒してしまうのが<Different Worlds>。Carol Bayer Sagerの<It's The Fallin'In Love>が大好きなヒトならば、一聴しただけで失神してしまう、問答無用の大名曲だ。
 ちなみにこのアルバムにはクレジットがないが、中田利樹先生の話では、何とJay GraydonとDavid Fosterの二人が参加しており、しかもそれは、あのAirplayのアルバムを作るキッカケとなった、重要なセッションだったとの事。
Kathy Barnes/『Body Talkin'』

 ジャケットを見るといかにものカワイ子ちゃん風だが(裏ジャケは水着!)、なかなかしっかりした音作り&歌唱力で聴く者を唸らせる。79年という時代を反映してディスコ物も入っているが、基本は70年代アメリカン・ポップスに、Pre-AOR.的な要素を掛け合わせた楽曲で構成されている。何と当時ソウル・チャートでヒットしていた<Off>は、なかなか味のあるミディアム・フロウだが、ややメロディ展開が<硝子の少年>的(爆)。Leo SayerやCeline Dionの歌唱で有名な<When I Need You>は、ちょいカントリーを意識しているかな?
Marcella/『Nessuno Mai』

 70年代中半に、日本でもかなりの人気を獲得していたカンツォーネ・シンガー(マルチェラと呼ばれていた)。アルバム全体はやはりお約束の世界だが、聴き逃せない曲も数曲。<Negro>はファンキーな2ステップ・ビートに、たたみかけるホーンとシンセが絶大な効果を発揮する、カンツォーネ・フリーソウルと呼んでも差し支えがない程にイケてるナンバー。ちなみにNegroとは黒人の事。そのせいか歌い方も相当にソウルフルだ。またタイトル・ソング(邦題は<炎>)も、当時流行していたミュンヘン・ディスコ的な雰囲気に、ポップ・ロック色を大幅に加味し、カンツォーネの既成概念を大きく覆す仕上がりを魅せている。
Jim Rafferty/『same』

 元Steelers Wheel。そして<Baker 大ヒットで一躍有名になったGerry Raffertyの弟。ポップながらも曲によっては、ストレートに牧歌風になってしまう兄とは違い、ウェスト・コースト的な爽やかな感覚と、都会派サウンドの2本立てで構成(でも、牧歌的な曲も1曲あるけど...)。<(Don't Let Another)Good Day Go By>は、ミディアム・テンポに極上のメロディが絡む、最高級のメロウ・ナンバー。いかにも70年代している哀愁感も実に心地よい。基本的には同路線ながら、ちょいハネ気味のビートとサックスの効果がFree Soulしている<Tomorrow Is Another Day>なんかも、今の時代にマッチした1曲。
Lobo/『same』

 <I'd Love You To Want Me>(片想いと僕)<Me And You And A Dog Named Boo>(僕と君とブー)等のヒットを、70年代前半に飛ばしたシンガー・ソング・ライターの79年作。全体の完成度はAORと呼ぶには、まだまだ垢抜けていない所があるものの、良い曲は何度と繰り返し聴きたくなる程に素晴らしい。当時シングル・ヒットもした<Where Were You When I Was Falling In Love>は、美麗なメロディと心地よいビート感が、現代生活の疲れを癒してくれる。<A Day In The Life Of Love>は、聴き手の胸を熱く焦がす哀愁味溢れる展開と、魅惑のサックスが切なさを演ずるアルバム中のベスト・カット。<It's Time To Face The Music And Dance>は、Light Mellow指向のクラバーには、マストと断言しても良いくらいのメロウ/ダンス・ナンバー。<Holdin'On For Dear Love>は、50〜60年代風の隠し味が、ノスタルジックな雰囲気を運んでくれる。
Matthew Wilder/『I Don't Speak The Language』

 ああ!We Are The 80's(爆)。84年に大ヒットしたので、AORとして語られる事は皆無となってしまったが、製作陣はあのPeter BunettaとRick Chudacoff。但し音的には打ち込みと生演奏半々なので、やや好みが分かれる所。<Break My Stride>は<想い出のステップ>の邦題よろしく、必殺2stepナンバー。Free Soulとしても合格だと思うが、いかがなものか?当時ディスコでもかかっていた<The Kids American>は、過激な位ノリノリのビートを聴かせる。手拍子&サビの覚えやすいコーラス、ブレイクも格好良いので、今のクラブでも人気曲となる素質は十分!

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五線譜2

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